ウミウシの歯とアリストテレスのランタン
知っていましたか? ムラサキウミコチョウは、保護用の大きなトゲ、ペディセラリアというハサミ、管足、体の底に円形に並んだ5本の歯を持っていて、それで岩肌の藻をこすり取っているんですよ? リビングコーストでは、ディスカバリーセンターのギャラリーのベイイースト地区で、写真のようなムラサキウミコチョウやアカウミコチョウが見られます。
この歯の並びについて、アリストテレスがこんなふうに言っています。 “実際には、ウニの口器は端から端まで連続しているが、外見上はそうではなく、角の窓ガラスを残した角灯のように見える。” そうそう、哲学だけでなく、アリストテレスは『動物史』の中でウニについて書いているんですよ。 後年、この提灯のような口は「アリストテレスの提灯」と呼ばれるようになった。
ウニは角ランタン(アリストテレスなら)またはアリストテレスのランタン(世界中の他の生物学者なら)を使って、岩に生える藻を削り、ウニの隠れ家となる窪みを作っている。 時には、ウニがその窪みより大きくなり、一生出られなくなることもある。
ウニの口は、どの提灯を使っても、その歯はかなり手ごわい。 ムラサキウニは、捕食者(ウミウシやラッコなど)があまりいない地域では、昆布の森の生態系を劇的に変化させ、ウニ不毛地帯と呼ばれる広大な裸地を残すことで知られています。
詳しくは、
アリストテレスのランタン
アリストテレス著「動物の歴史 第四巻」
を見て下さい。