霰粒腫って何ですか?
霰粒腫はまぶたにできる小さな(2~8mm)液体の入った腫物(嚢腫)です。 一般的なもので、時には、マイボーム嚢胞や霰粒腫と呼ばれることもあります。 霰粒腫は、上まぶたに多く見られます。 一度に複数のまぶたにできることもあります。
霰粒腫の原因は?
まぶたの内側の表面のすぐ下に、マイボーム腺という小さな分泌腺があります。 これらは、マイボームと呼ばれる油性の液体を作り、目の潤滑に役立っています。 マイボーム腺がふさがると、マイボームが涙に混じって出てこられなくなります。 マイボーム腺がふさがると、マイボームが涙に溶け出すことができなくなり、腫れ(嚢胞)となってまぶたの組織の中に漏れ出すことがあります。 これは炎症を起こします。 時間が経つと、炎症によってまぶたにしこり(肉芽腫)が形成されます。 これは、固い固いしこりで、長い間残ります。 このしこりが霰粒腫です。
霰粒腫は、目の疾患である眼瞼炎や、湿疹などの皮膚疾患を持つ人に多くみられますが、これはこれらの疾患では、マイボムが厚い傾向があり、腺がふさがりやすくなるためです。
霰粒腫の症状は?
- 通常の症状は、まぶたにできる小さなしこりです。
- 時には、軽い痛みや炎症(特にできたばかりの場合)を起こすこともありますが、通常は落ち着きます。
- 視力には影響しませんが、ごくまれに眼球を圧迫するほど大きくなり、視野がゆがむことがあります。
霰粒腫の治療は? 2~6ヶ月かかることもありますが、霰粒腫に問題がなければ、様子を見るのが一番でしょう。
合併症はありますか? まれに、嚢胞が感染し、その感染がまぶた全体や目の周りの組織に広がることがあります。 まぶたは非常に腫れ、赤くなります。 目を開けることができなくなり、痛みや高熱が出ることもあります。 このような眼窩蜂巣炎と呼ばれる合併症を発症した場合は、緊急に医療機関を受診する必要があります。 眼窩蜂巣炎の治療は、病院で抗生物質を静脈から点滴で投与します。
再発しますか?
ほとんどの人にとって、霰粒腫は一度だけ起こります。 しかし、人によってはできやすく、再発することがあります。 まぶたに温湿布をしたり(前述)、毎朝まぶたをマッサージすることで予防できるかもしれません
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