複数集団の死亡率に対するモデルを紹介する。 提案するモデルを構築するために、複数の国の死亡率の経験の中でどの程度共通の年齢効果が見られるかを調べ、共通の主成分分析を使って、複数集団の年齢期間モデルにおける共通の年齢効果を推定する。 そして、提案したモデルの適合度を、各国に個別に適合させた年齢期間モデルや、Li and Lee（2005）が提案したモデルの適合度と比較した。
本論文では確率的死亡率予測は考慮していないが、提案した共通年齢効果モデルは、複数集団に対する確率的死亡率モデルにも拡張でき、考慮したすべての集団に対して同時に死亡率シナリオを生成できることを論証している。 これは、死亡率デリバティブが年金ポートフォリオの長寿リスクをヘッジするために使用される場合に特に関連する。