目次
定義
noun
plural: cellobioses
cel-lo-bi-ose, ˌsɛləʊˈbaɪəʊz
グルコース2分子からなる二糖類をいう。 セルロースがセルラーゼ酵素によって部分的に加水分解されてできるものである
詳細
概要
糖質は生体分子の大きな分類で、糖質成分に基づいて分類することができる。 二糖はグリコシド結合(glycosidic linkage)で結ばれた2つの単糖からなる炭水化物である。 セロビオースは二糖類の一例である。
特性
セロビオースは白色の結晶性水溶性二糖類である。 2分子のグルコースがβ-(1-4)-グリコシド結合で結合したものです。 したがって、化学的にはβ-D-グルコヘキソピラノシル-(1->4)-β-D-グルコヘキソピラノースとも呼ばれる。 一般的な二糖類(例えばマルトースやスクロース)と同様に、化学式はC12H22O11である。
セロビオースは、糖類の成分(すなわち2つのグルコースユニット)の点で、マルトースとよく似ている。 しかし、β-1→4グリコシド結合を持つセロビオースに対し、マルトースはα-1→4グリコシド結合を持つ。 つまり、マルトースもセロビオースも、あるグルコースの炭素(C)-1と別のグルコースのC-4の間で結合しているのである。 また、セロビオースはトレハロースやイソマルトースと類似している。 これらはすべて2つのグルコースからなる二糖類である。 しかし、グリコシド結合の形態が異なる。 トレハロースでは、グリコシド結合はα-(1→1)である。 イソマルトースでは、グリコシド結合はα-(1→6)である。 セロビオースはマルトースと同様に、その官能基が還元剤として作用して開鎖型に変化することができるため、還元糖であるといえる。
セロビオースは、グルコース成分を有する点でセルロースと類似している。 しかし、セルロースは多糖類であり、単糖類(特にグルコース)の単位がいくつか結合したものであるということである。 セルロースがセルラーゼという酵素によって部分的に加水分解されると、セロビオースができる。 セルロースは、植物の細胞壁に存在する直鎖の糖質ポリマーである。 D-グルコースがβ(1→4)結合した直鎖で構成されている。 セルラーゼは、セルロースをセロビオースのような短い断片に分解するのを助ける酵素である。 特定の細菌(Bacteroides cellulosolvensなど)はセルラーゼや他の酵素を持ち、セルロースを代謝してセロビオースに分解する。
生物学的重要性
セロビオースは特定の生物(松葉やトウモロコシの茎など)にセルロースの一部として自然に存在する。 したがって、それは構造的な役割を担っている。 セルラーゼの存在は、セルロースをグルコース単位の短い鎖に分解し、セロビオースのようなものにするのに役立っている。 しかし、ヒトはセロビオースを蜂蜜、コーンシロップ、特定の果物、野菜などのセロビオースを多く含む食品から摂取することができる
。 そのため、セロビオースはクローン病や吸収不良症候群における腸管透過性の指標となる炭水化物としてよく利用される。 この二糖は、腸内細菌叢がセルロースを分解する際に代謝的副産物として形成される。
補足
IUPAC
- (2~{R},3~{S},4~{S},5~{R},6~{S})-2-(hydroxymethyl)-6-(2~{R},3~{S},4~{R},5~{R},6~{R})-4,5,6-トリヒドロキシ-2-(ヒドロキシメチル)オキサン-3-イルオキサン3,4,5-トリオール