CURB-65の尿素基準を見直す時期に来ているのでしょうか?

編集部へ。

市中肺炎(CAP)管理のための重症度評価ルールの検証に関するCapelasteguiらによる論文1 を興味深く読みました。 著者らは、英国胸部学会が推奨するCURB-65(錯乱、尿素>7 mmol-L-1、呼吸数≧30-min-1、収縮期(<90 mmHg)または拡張期(≤60 mmHg)の低血圧、年齢≧65歳)およびCRB-65指標は確かに有用かつ日々の臨床で応用しやすく、それによりLimらが示したようにリスク層別化と管理に貢献できると結論付けている。 2.

現在の人口動態の傾向から、高齢者人口の割合は増加する傾向にある。 世界的に見ると、2000年から2030年の間に、65歳以上の高齢者の数は倍増すると予測されている3。 さらに、CAPは高齢者に多く、高い死亡率に関連しています4。 Capelasteguiら1、Limら2が報告した患者の平均年齢は、それぞれ64.1歳、61.8歳であることに注目したい。 CAPを有する65歳以上の高齢者(平均年齢81.1±7.9歳)を対象とした前向き研究において、CURBの死亡予知感度と特異度はそれぞれ81%と52%と報告した5。 この高齢者コホートにおける特異度は、若年者を対象とした他の研究2、6、7に比べ非常に低い数値であった。 この特異度の低さから、現在のCURB-65基準は高齢のCAP患者の評価には適していない。

同じ研究で、尿素基準はボーダーラインの意義しかないことがわかり、CURB基準の尿素カットオフポイント>7 mmol-L-1 は十分に特異的なパラメータではない可能性に注意した 5. これは、慢性腎不全が高齢者に多いこと、急性期の高齢者に多い脱水も尿素値の上昇に寄与している可能性があるためと思われる8。 このような背景から,CURB-65の他の基準はそのままに,尿素のカットオフ点を上げることで,死亡率予測における基準の特異度と陽性適中率(PPV)が向上するかどうかを評価することになった。 最初の研究7では全年齢が対象であったが、2番目の研究では65歳以上が対象であった5。そのため、今回のコホートは既報の研究に比べて高齢のCAP患者が多く、平均年齢も高かった(平均±sd年齢70.3±18.2歳)

今回の解析では合計193名の患者が対象とされた。 高齢者における尿素のカットオフ値を上げることで、CURB-65の特異度が向上するという仮説が立てられた。 この仮説は、現在推奨されている尿素カットオフ値>7 mmol-L-1から、毎回尿素カットオフ値を2 mmol-L-1ずつ上げて検証されました(すなわち、7 mmol-L-1)。 CU9RB-65は>9 mmol-L-1、CU11RB-65は>11 mmol-L-1、CU13RB-65は>13 mmol-L-1)、これらの指標について6週間死亡予後予測における感度、特異性、PPV、陰性予測値(NPV)を検討した。

尿素のカットオフ値が上昇すると特異度とPPVは上昇するが、それに伴い感度が低下することがわかった。 PPVは直線的に増加し、NPVはわずかに減少した。 その結果得られた感度、特異度、PPV、NPVは、同じコホートにおけるCU7RB-65(尿素カットオフ値<4499>7 mmol-L-1)による死亡予測の対応値と比較して、表1⇓に示されている。

この表を見る。

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Table 1-

感度、特異性。 CURB-65#の尿素カットオフ値を段階的に高くした各指標のPPVとNPVは,総スコアが≥3

これらの知見を検証する大規模前向き研究は,特に高齢化する人口動態を考慮すると,確かに望ましいと思われる。 Ewigらによる論評9に同意する一方で、現時点ではCURB-65(錯乱、尿素>7 mmol-L-1、呼吸数≧30-min-1、低血圧、65歳以上)とCRB-65が市中肺炎の重症度評価として選ばれるべきツールだが、高齢者の真の重症例を識別する特異度は、尿素カットオフ値をより識別力の高い値に引き上げることで改善可能である

とした。

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