Objectives: 羊膜シートの有無が産科・新生児転帰に影響を与えるかどうかを評価することを目的とした。
方法 妊娠16週から24週の間に超音波検査で羊膜シートの診断を受けた単胎妊娠女性全員とそうでない女性をレトロスペクティブに同定した。 羊膜シートがない女性2名を、各症例の対照群として同様の層別期間から無作為に選択した。 人口統計学的特徴、産科および周産期の転帰を群間で比較した。 また、潜在的な交絡因子について多変量ロジスティック回帰を実施した。 さらに、羊膜シートを貼った女性12人のその後の妊娠を、産前産後期間中に追跡調査した。
結果 羊膜シートの有病率は1.13%であった。 羊膜シートの危険因子は,原始性,正常経膣分娩の既往,拡張掻爬の既往,中絶の既往であった。 母体および新生児の転帰について両群を比較したところ、出生時のへその緒、逆子、出生体重2500g未満、早産(9580>37週)、新生児集中治療室入院の割合は羊膜シート群が対照群より高かった。 また、羊膜シート群では子宮内死亡が2例であった。 また、羊水シート群12例のその後の妊娠では、羊水シートが再び観察されることはなく、これらの妊娠は何事もなく経過した。
結論 羊膜シートは産科的転帰不良の増加と関連する。 したがって,診断後の妊娠の綿密なモニタリングが必要である。