Cl(-)/anion exchanger pendrin (SLC26A4) is expressed on apical side of renal nontype A intercalated cells. 経口NH(4)Cl負荷による代謝性アシドーシス時にはペンドリンの存在量が減少する。 さらに最近、ペンドリンの発現は尿中Cl(-)排泄量の減少に伴って増加し、Cl(-)負荷によって減少することが示された。 したがって、NH(4)Clによるアシドーシス時のペンドリン発現調節が、主にCl(-)負荷によるものか、アシドーシスによるものか不明であった。 そこで、尿酸性度の上昇、代謝性アシドーシスの誘発、Cl(-)負荷の経口投与を行い、全身の酸塩基状態、尿酸性度、尿中Cl(-)排泄、腎臓のペンドリン存在量を調べたところ、尿酸性度の上昇、代謝性アシドーシス、Cl(-)排泄、腎臓のペンドリン存在量が減少することが明らかになった。 NaClまたはNH(4)Clは尿中Cl(-)排泄量を増加させ、(NH(4))(2)SO(4), Na(2)SO(4), およびアセタゾラミド処理は尿中Cl(-)排泄量を減少させることが示された。 NH(4)Cl, (NH(4))(2)SO(4), およびアセタゾラミドは代謝性アシドーシスを引き起こし、尿中への純酸排泄を促進させた。 ペンドリンの発現は,NaCl, NH(4)Cl, (NH(4))(2)SO(4) 負荷で減少し,その他の処理で増加した. (NH(4)(2)SO(4)) およびアセタゾラミド処理により,集合管内のペンドリン発現細胞数は相対的に減少した. 第二のシリーズでは、動物を低タンパク(20%)食または高タンパク(50%)食で1週間および2週間飼育した。 高タンパク食は尿中Cl(-)排泄をわずかに増加させ、純酸排泄を強く促したが、ペンドリンの発現には変化がなかった。 したがって、ペンドリンの発現は主に尿中Cl(-)排泄量と相関するが、血中Cl(-)とは相関しない。 しかし、アセタゾラミドや(NH(4))(2)SO(4)負荷による代謝性アシドーシスは、尿中Cl(-)排泄量が少ないにもかかわらずペンドリンの発現増加を妨げ、さらには減少させたことから、酸塩基状態による独立した制御が行われていることが示唆された。