原核生物および真核生物に広く分布し、複数の生物活性を有する天然ポリアミンであるカダベリンは、産業化学として重要性を増しています。 特に、バイオベースポリアミドの重要なモノマーとして、様々な用途に広い可能性を示している。 カダベリンを原料とするポリアミドPA 5Xは、環境に優しく、吸水性や寸法安定性に優れているため、幅広い応用が期待されている。 本総説では、バクテリアにおけるカダベリンの生合成、代謝、生理機能に関する最近の知見を、大腸菌におけるカダベリン合成の制御機構を中心にまとめる。 また、直接発酵や全細胞バイオコンバージョンによるカダベリンの細菌生産、およびカダベリンの分離精製に関する最近のアプローチについて述べる。 さらに、完全バイオベースポリアミドの合成におけるカダベリンの応用の概要を紹介する。 最後に、再生可能資源からのカダベリン生産を進めるための展望と今後の展開について提案する
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