自然は限られた元素だけを使って、魅力的な特性を持つバイオミネラルベースの物質を作り出しています。 この一連の特性は、バイオミネラルの構造と局所的な組成を綿密に制御することによって得られるものである。 合成生体鉱物系複合材料は、これと同程度の制御を行うには程遠い。 その理由の一つは、合成条件や添加剤が形成するバイオミネラルの構造や組成に及ぼす影響について、われわれの理解が不十分であるためである。 本総説では、最も豊富なバイオミネラルの一つであるCaCO3の異なる生成段階における合成条件と添加剤が、生成するCaCO3結晶の構造、組成、特性に及ぼす影響について、現在の理解を概説している。 さらに、これらのパラメータを調整するために現在知られている方法を要約する。 本総説では、CaCO3の形成を媒介し、それによってその構造や特性に影響を与える水の役割に特に重点を置いており、これはしばしば見過ごされる側面であるが、高い関連性を有している
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