本研究の目的は、総胆管結石の検出におけるMR cholangiopancreatography (MRCP) の診断精度を評価することであった。 1.5TのMR装置で、冠状面に非呼吸停止、呼吸トリガー、脂肪抑制、2次元、重T2強調高速スピンエコー法にてMRCPを実施した連続患者286例を対象とした。 最初に軸位T1およびT2強調シーケンスを得た。 軸位、冠状、最大強度投影画像は、独立した3人の読影医が胆道内に結石が存在するか否かを判定した。 MRCP画像の所見は、内視鏡的逆行性胆管造影、経皮経肝胆管造影、術中胆管造影、手術、画像経過観察所見と比較された。 MRCP検査286例中278例が3人の審査員によって診断可能と判定された。 その結果,278例中76例(27%)で胆道結石症が証明された. MRCPは,感度92-93%,特異度97-98%,陽性適中率91-93%,陰性適中率97-98%であり,結石の検出における診断精度は95%から96%の範囲であった. 観察者間の一致度は良好であった(K = 0.84,カッパ統計量). MRCPは総胆管結石の検出において高い診断精度と優れた観察者間一致を示した。